2012.02.10

『凹凸を楽しむ東京「スリバチ」地形散歩』

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『凹凸を楽しむ東京「スリバチ」地形散歩』が1/31に洋泉社より出版されました。
著者は「東京スリバチ学会」なる学会の会長、皆川典久さんです。

まずは「スリバチ」とは何か?
「スリバチ」は、台地に低地が谷状に切れ込み、3方向が斜面に囲まれたような地形のこと。つまりは台地をスプーンですくったような形状をした窪地を指します。東京は坂が多いまち、と言われますが、こうして台地と低地が入り交じった場所だからこそ、「スリバチ」もたくさんあるのです。

そして、この本の表紙がどこかわかるでしょうか?
ここは渋谷です。渋谷駅がちょうど右中央下くらい。駅を中心にまさにスリバチ状の窪地が形成されている、渋谷は名前とおり「谷」なのです。
本文では地形図に加え、渋谷の台地を刻んできた川についてや、百軒店の由来、スペイン坂の名前がなぜついたか?まで、歴史を含めての解説がふんだんに。

そうした身近な場所を15エリア<六本木・麻布/白金・四谷・本郷・渋谷・雑司ヶ谷・碑文谷・世田谷・幡ヶ谷/笹塚・大久保・田園調布・赤羽・成増・日比谷・日本橋>に分けて紹介しています。この本を読んだ後は、見慣れたはずの場所がまたひとつ違う表情をみせてくれるはずです。

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[本文P10,11 クリックすると拡大します(相当おおきい)。東京の地形は豊かです!]

そもそも「東京スリバチ学会」の設立は2003年のこと。活動内容は地図を持ってひたすら「スリバチ」を探すというフィールドワーク、最初は副会長の石川初さんをふくむ3名だったとのことです。年を追う毎に人数が増え、今では100名を超えるのでは?という大所帯に(ここ数年ですが私も会員に入れてもらい、年に数回、朝から晩まで坂を登り下り、素敵な窪地をみつけては「良いスリバチですね!」と顔をほころばせています)。
そんな9年にわたる活動や調査の成果が、このたび1冊の本にまとまったという訳です。感慨ぶかいです。

今回、ブックデザインを担当されたのが内川たくやさん。表紙の写真を見直していただくとわかるのですが、題名をかっこよくニスがけしています。これはぜひ、実物を手に取ってみて欲しいです。

そして私は、この15エリアの3Dマップ(段彩陰影図に、道路や線路、名所などの地図情報を重ねたもの)の作成を担当しました。地図を作っている間にも、皆川さんからのゲラが送られてくるたびに歩きたくてムズムズ。完成したらこんなに寒くてまたムズムズ。暖かくなったら早くこの本を持って出かけたいです!もしご興味のある方、よかったらお手にとってご覧下さい。

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2011.10.19

「EAST TOKYO MAP」

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「EAST TOKYO MAP」−この街で働く人/旅行者/散歩する人/ショップやオフィスの移転を考えている人のための地図−

と題した、東京のイーストエリア(神田〜岩本町〜浅草橋〜東日本橋〜馬喰町〜人形町〜小天馬町〜三越前)という今まで括られることのなかった、さらに言えば、シリーズものの地図(の予定)の最初に作られるなんて考えられなかったエリアの地図が、できたんです!

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内容はギャラリーや飲食店、雑貨店など、このイーストエリアにここ数年ほどでどんどん増えてきた魅力的なお店がたくさん掲載されています。

最近、知り合いに「ギャラリー移転したよ」や「新たにお店をオープンさせたよ」と連絡をもらうごとに、気付くと住所はみな中央区や千代田区ではじまるイーストエリアばかりで、これはますます面白いことになっているのだろうなぁと思っていた矢先、地図完成の連絡をいただきました。

この地図制作の中心人物は、東京R不動産の編集ディレクター、Antenna.incの安田洋平さん。いつも仕事でお世話になっている方なのですが、お会いするたびにこれまでの努力や苦労の姿などちらちらと垣間見ておりました。構想から考えると、たしか足掛け3年以上経っている?のでは……。

だからこそ「本当に役に立つ」情報がきちんと編集され、しっかり網羅されているのです。全体のデザインも機能と結びついていて、すっきりと腑に落ちる素晴らしいもの。
たとえば、このイーストエリアはお店の営業時間がまちまちで、日曜は飲食店なんて営業しているところが本当に少ない!のです。そこで曜日をアイコン化して一目で分かるよう表示させたりなど、細部にまで考え抜かれているんだな、と感心しきり。
そして、一枚もので携帯できる地図というのがまたいいです。やっぱり、ばーんと広げて、自分の位置を確認しながらお店をひとつずつ制覇していくのがよいかと。

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表面(クリックして大きくしてみてください)

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裏面(クリックして大きくしてみてください)

この地図は無料です、フリーです。
興味のある方、ぜひこの地図を片手にトーキョーイーストエリアを歩いてみてください!

置いてあるお店の情報は詳しくはこちら
現時点では↓に置かれているそうです。

※2011年9月5日時点 すべてイーストエリア
〔ART GALLERY〕taguchi fine art/unseal contemporary/inter-movement gallery/TARO NASU/ギャラリーαM/馬喰町ART+EAT/Maki Fine Arts/Tobin Ohashi Gallery/GALLERY HASHIMOTO/thorntree gallery/Motus Fort/ Lower Akihabara./Radi-um von Röntgenwerke AG/CASHI/MAKII MASARU FINE ARTS/Lucite Gallery/ZENSHI/Yuka Sasahara Gallery/fabre 8710/GALLERY TERRA TOKYO/KANEKO ART TOKYO/Marie Gallery 〔SHOP〕DALIA/work x shop noya op/Disk1 Atelier & Shop/n100 tokidoki shop/starnet 東京/L’atelier Exquis/barba/CO-/PRISMA/TOKYO Wheels/ジェニュイン/アソスプロショップトーキョー/p2g第2実験室/LORO SLOW SPOT/LORO BICYCLES/ヒナタノオト〔FOOD&DRINK〕Bigote/Cafe Respiro/cafe 紅/PIZZERIA IL TAMBURELLO/GATA GATO/home bar ALCO/フクモリ/Renea/カフェ&スタジオ・ウフ/KUHNS/OnEdrop cafe./OM CHAN TONE/Novo/BROZERS'/WIRED CAFE NEWS/シェ・アンドレ・ドゥ・サクレクール/ビストロ・ラ・プッペ/トラットリア・コッレ/壽堂/パティスリー・リュミエール/ISSA/とうとう /カイラス・ヴィラ/バンコック ラララ食堂/鳥番長総本店/ゆきのパン屋/葡萄舎/かつ味/ル・プティヴィラージュ/BISTRO 樽や/神田くらど〔Others〕Creative Hub 131/dragged out studio/カオサン東京忍者/ホテルかずさや/ COREDO室町地下1F 日本橋案内所

※2011年9月14日追加 イーストエリア以外のお店も含みます
3331 Arts Chiyoda(末広町)/MATERIO base.(東日本橋)/gift_lab(恵比寿)/studio SEA(小伝馬町)/なると屋+回季(馬喰横山)

 

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2011.07.01

『そこへ行くな』

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井上荒野さんの小説『そこへ行くな』が6月24日に集英社より刊行されました。今回、表紙カバーに壁を使っていただきました。

井上さんの小説は7つからなる短編集で、タイトル『そこへ行くな』に象徴されるようにすべて場所にまつわる話になっています。
「遊園地」「団地」「病院」「野球場」など、普遍的な場所が、急に複数の意味を持ち輪郭を帯びてくるような瞬間が精緻に描写されていて、ぞくぞくっとします。そして、あとを引きます。

この表紙カバーの写真は2007年8月に高田馬場で撮ったもの。(洋泉社『壁の本』に収録されています)
4年経った今、まだ存在してくれているだろうか…と再度行ってみました。
あの日は確かとても暑くてふらふらと歩いていたから細かな記憶がなく、たどり着けるかわからなかったのですが、

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みつけました。細い路地にひっそりと佇んでいました。
同じアングルで比較すると、白いテープ跡がすっかり剥げてサビも進行。白いところはあらたに落とされたらしい鳥の糞だけ。
ああ、育っているなぁ、健在でなにより。と感慨深い心持ちで帰途につきました。

デザイナーは大久保明子さん。
カバーだけでなく、表紙や本文のデザインにまで壁の貼り跡が続いています。カバー紙のざらざらとしたさわり心地も色使いも魅力的。ご興味のある方、よかったら本屋さんで手にとってみてください。

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2011.06.26

江東ドボク新観光マップ

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「江東ドボク新観光マップ」のデザイン/編集を担当しました。

この地図は、2010年7月から11月にかけて深川東京モダン館にて開催された「江東ドボクマッピング 新観光講座」のなかで、各講師が紹介した名所をマッピングし1枚にまとめたものです。

講師は、
『水路』石坂善久さん、『橋』八馬智さん、『水門』佐藤淳一さん
『地形』石川初さん、『団地』大山顕さん、『GS』松村静吾さん
の6名。
「ドボク」と銘打ち、このラインナップですからかたよった内容であることは否めませんが、だからこそ他に類のないニュー観光地図となっています。

閉じたときのサイズはA5縦で、横に開くと↓

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各講師の写真&ポイント解説となっています。
そこから縦に開くと↓

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A3縦の江東区地図にドボク的新名所がマッピングされているというつくりです。

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表紙の裏側には石川さんによる江東区段彩陰影図も載っています。

所望される方は、深川東京モダン館で無料配布していますので、よかったら足をお運びください。モダン館は築後約70年の「旧東京市深川食堂」をリノベーションした趣にある建物ですのであわせて見学もぜひ。

 

 

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2011.05.31

地図カフェvol.1

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5月22日(日)に「地図カフェvol.1-地図ってなに?」を開催しました。
石川初さんの地図レクチャーを3パートに分け、カフェ休憩を挟みながらフルに贅沢に味わっていただこうという今回の企画。詳細はこちら
雨が降るなか、38名の方に集まっていただけました。
お越し頂いた方、どうもありがとうございました。

会場は新宿区内藤町に建つ一軒家、ラ・ケヤキで。
1階の3部屋を使って、一番広いホールをレクチャー部屋に、残りの和室と居間の2部屋にはそれぞれテレビを置き、リアルタイムでレクチャー部屋の中継が流れるようにしました。
地図とふれあいながら、お茶でも飲んでのんびりしてもらえたらなー、というのがそもそもの企画メンバーの原案。
そこで各部屋に講師セレクトの「地図にまつわる本棚」も設置し、レアものの地図から、どこが地図に関係しているの?と首をひねる本まで、幅広くみなさんに楽しんでいただきました。

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そして今回、私はカフェメニュー担当を仰せつかったので、地図菓子を作ってみました。
一品目が一番上の写真に登場した、その名も「地層ムース」です。
新宿区は大きく分けて、北側が武蔵野面、間に低地を挟み、南側が下末吉面、と地形の変化に富んだ場所。そこで貝塚爽平さんの著書『東京の自然史』を参考に、会場の内藤町が位置する下末吉面[淀橋台]の断層を7層で再現してみました。
※右側の「山の手台地から下町低地にかけての様式的な断面」は貝塚さんの本より転載です。図中では下末吉面はS面と記述されています。

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ここでの目標は、地層の色や堅さ、粘り度などの再現で、味は二の次です。(あ、食べて頂いた方すみません、怪しい食材は入っていませんので!)
立川・武蔵野ローム層は赤土で下末吉ローム層だけ粘土質が強い、この差をどうするか、上総層群の岩盤質はどうやったら舌で味わってもらえるか、など試行錯誤を重ねました。
途中、上総層群の堅さ表現に失敗し容器が溶けたり、東京層が液体のまま固まらなかったりなど、いろんな問題がありました……地層は長い長い時の積み重ねで出来ていることを今回ほど痛烈に感じたことはありませんでした。

当日は「地形を味覚で感じてもらう」のですから、「ここはチョコムース?」などと訊ねられても「武蔵野ローム層です。」と、頑なまでに材料を秘密にしました。
ですが、もし、もしも作りたいという危篤な方用に材料のネタばらしを。

・地表に映えているケヤキの木/ブロッコリー
・地表面/ピュアココア
・立川ローム層/チョコムース
・武蔵野ローム層/ダークチョコムース
・下末吉ローム層/生チョコ
・上部東京層/黒ごまムース
・上部東京層から出土された化石/くるみ、ピーナッツ
・東京礫層/ブラックココアクッキー
・下部東京層/黒ごまムース
・上総層群/ブラックココア入りチョコレート

です。上総層群は抜群に堅かったようで、そこにスプーンが刺さって進まない皆さんを目の前に小さくガッツポーズでしたが、礫層のクッキーが柔らかくなってしまったことなど反省点は多々あり。

あともう一品、「地図サブレ」をつくりました。
牛が振り返っている姿、のようにもみえるこのかたちは「新宿区の1/70000図」です。

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左上のとんがっている耳が落合南長崎、しっぽが四ツ谷です。首の付け根が神田川沿いの中野区が食い込んでいる小滝橋あたり。中野区に対して、新宿区がちょっと膨張してしまいました。
すこし見えづらいですが、「SHINJYUKU−W」と真ん中に刻印し、会場の場所に点を打ちました。
食べているときに、新宿区を思い起こしながら「高田馬場を食べてる!」などと感じていただけたのが何よりの喜びでした。

地図カフェは連続開催の予定です。
このさきの日時はまだ未定なのですがまた決まったらお知らせしますので、ご興味のある方、よかったら足をお運びください。

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2011.05.17

『移動動物園』と『黄金の服』

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小学館文庫より発売された佐藤泰志さんの小説『移動動物園』『黄金の服』のカバー写真に「壁」を使っていただきました。

佐藤泰志さんは、1949年函館生まれの作家で、1990年に41歳で亡くなられた方。
亡くなった後、残された書籍が絶版になっていくなか、昨年冬より公開中の映画『海炭市叙景』(熊切和嘉監督)で再度評価が高まり、今年になってから次々と文庫化される運びに。そのなかの2冊が『移動動物園』と『黄金の服』です。

『移動動物園』は恋ヶ窪(国分寺市)、『黄金の服』は国立市が小説の舞台。
だったら小説の場所の壁がいいよね、との編集さんとデザイナーさんのご要望をいただき、はりきって撮影に出かけてきました。
結局はいつものごとくミクロなので土地の固有性も剥がれてしまうのですが、自分としては小説を反芻しながらその場所を歩き、壁を見る、という行為がとても新鮮でした。
佐藤さんフィルターを一枚加えると、街が複層化して表情を変え、皮膚の毛一本一本までもが鋭敏になった感じとでも言えばよいのか。たぶんいつもより増して奇怪な動きをしていたことと思われます。
※ちなみに「移動動物園」が廃屋っぽい一軒家の金属扉、「黄金の服」が線路高架下の壁です。

佐藤さんの文章は、当時の人々よりも、現在の私たちにこそ響くのだろうな、と思います。華々しくも何ともない淡々とした日常を、私たちがもがきながら生きていることに丹念に焦点を当てている。佐藤さんが命を削りながら綴った言葉の世界と向き合って、一語一語大切に読みたい本です。

装丁は名久井直子さん。
『海炭市叙景』からのこの3冊、ともに彼女が手掛け、通しで統一されたデザインになっています。興味のある方、よかったらどっぷりと佐藤泰志さんの世界に浸ってみてください。

 

 

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2011.05.15

『アイデアキャンプ −創造する時代の働き方−』

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『アイデアキャンプ −創造する時代の働き方−』がNTT出版より発売されました。
中西泰人さん/岩嵜博諭さん/佐藤益大さんの共著で、

「アイデアキャンプ」とは、
文具と街と自然の使い方に着目した楽しく発想するための新しい方法です。「オフィスを離れ、発想のキャンプにでかけよう!!」という提案です。

と、表紙の言葉にもあるように、彼らの提案する働き方が5章にわたって実践的に書かれています。随所に挟まれる佐藤さんのイラストが分かりやすく且つ素敵なタッチで、解説書っぽくなくとても身近に感じる体裁。カバーを取った中身の配色もかっこいいです。
今回、私もすこしだけお手伝いしたのですが(表紙のオビ写真の撮影をしました)、撮影にでかけた先の潮風公園は原っぱがいくつもあって、空も広くて風も抜けて、アイデアキャンプに書かれている内容がとても腑に落ちる気持ちのよい場所でした。一読、おすすめです。

 

 

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2011.05.14

『建築としてのブックガイド』

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『建築としてのブックガイド』が明月堂書店より今年2月に発売されました。

「コンセプチュアル・ブックガイドシリーズ01」と銘打ったこの本は、建築と題名に付くものの、建築が専門でない人ばかり25組が書いた書評エッセイ集。つまり、イメージとしての建築であり、人によってはかなりの意訳も含みます(それが面白い部分でもあります)。

ブックガイドをひとつの建築物に見立て、【玄関】【リビング】【浴室】【ベランダ】など全27のパートに分けてあるのですが、私は今回、そのなかの【外壁】を担当しました。
お話をいただいた時は、オハコすぎて何から手を付けたものやらと思いましたが、悩んだすえに、
「外のふくらみ」つげ義春、「デュビュッフェ」針生一郎ほか、「おじいちゃんの封筒」藤井咲子、「猫町」萩原朔太郎、「informal」セシル・バルモンド
の計5冊の書評を書きました。
本屋でみかけた際などはよかったら覗いてみてください。カバーのつくりがちょっと面白いことになってますのでご留意を。

 

 

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2011.04.12

チンドン屋のこと、そして一ヶ月

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先週、密買東京にてチンドン屋の紹介をしました。

取材をしていたのは2月半ば、今思えばのんびりとした東京の冬空の下で、「懐かしい」イメージの音楽を聴いていたのだな、と。
震災前と後であらゆる事柄が頭で瞬時に区別されてしまう癖がつき、前をことさら感傷的に思ったりもします。その後に地続きであることを思い起こし、手動的な感覚で接続する。最近はそれをせっせと繰り返しています。

チンドン屋に関する体験は人によって様々だと思うのですが、そうそう簡単には忘れることができないインパクトを伴って残る、なんせ音や色がすごいのです。
私が初めて見たのは3年ほど前、大人になってから。高田馬場駅で買い物をしていたときに、音楽が聞こえてきてはっとし、店の外を通りかかった派手な服装の人々の後ろを思わず追いかけました。
そのときの感情が「懐かしい」でした、見たこともなかったくせに。
昔見た映画で、読んだ文章で、既視感(既聴感?)を、勝手に感じていたのかと。自分の記憶の捏造っぷりに混乱させられることしきりです。

その後チンドンあづまやの足立さんとお仕事をされた方と知り合ったので、「紹介してください!」とお願いし、今回の記事となりました。
そして震災直後の余震の続くなか、現実逃避しながら記事を書き、写真や動画を編集し、チンドンの音や色に没入していたことを、あれから一ヶ月が過ぎたいま振り返っています。

聞いたこともなかった「懐かしい」音楽。自分にとっては震災前と後をまたいで繋がっている音楽であり、これからも接続するときの種類不明な感情とともにこの懐かしさを連想するのかと思います。ごく私的に。

気持ちがまとまらないままですが、宣伝をすこし。
このような時期だからこそ、とか軽々しく言うつもりは無くて、ただ楽しいことがすこしずつ増えていったらいい、そのときにふとチンドン屋のことを思い出して、いつかなにかの機会に使ってもらうことができたらさいわいです。

 

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2011.01.23

『生活考察』vol.1&vol.2

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生活考察』という素敵な雑誌があります。
どういう雑誌なのか、まず以下の説明を。

編集者辻本さんのブログよりー

本誌は、タイトル通り、〈生活〉について考えることをテーマにしています。
よって、“ある種の”ライフスタイル・マガジンではあります。
しかしながら、いわゆる定石の「理想の生活」「ワンランク上の生活」及び「理想の生活を実現するためのアイテム」等にとりわけ重きを置きません。かつ雑誌をあげて提案する「スタイル」もとくに持ち合わせておりません。
むしろハナから「スタイルの提案」を放棄し、積極的に多様なスタイルにまみれてみること——そこから、現代を“楽しく”サヴァイブするための術・発想・考え方を模索していきたいと考えております。
実用的な情報ばかりにとらわれ、「考えようによっては得るところがある」かもしれぬ〈何か〉を取りこぼさないように。
『生活考察』は、<生活と想像力>をめぐる雑誌です。

私は昨年の春、たまたまネットで『生活考察』創刊を知り、この魅力的な面々でこの内容!と発売前に予約。役に立つとかHOW TOとか理想とか、溢れる情報にすっかり辟易していた頭にずずっと浸み込んでくる、多様かつ奔放なテキストを堪能しました。

そして次号を楽しみにしていたところ、なんのご縁かこの私にインタビューの申し出を頂いた。テーマはむろん「生活と壁」、とうとうと喋ったせいか結果8頁の掲載となり、のうのうと恥をさらしてしまいました。
なのですが、まあ私の頁はともかくとして、vol.2は連載陣も増えますます面白くなっています。読後、ジャパネットたかたにもシュロに興味津々になりました(読めば分かる)。
ご興味のある方はもしよかったら、どちらからでもご覧になってみてください。
取扱店舗も増えてきているようです。vol.3も楽しみ。

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