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2008.05.26

犬島プロジェクト

Photo

前々の週末に犬島に行ってきた。

犬島は銅の精錬所があった島。
1909-1919年の10年しか稼働されず、銅の価格の暴落のため閉所され、写真の煙突はほぼ使われることがないまま今の姿を保っていた。
そしてこの4月末に、柳幸典さんによる犬島プロジェクト第一期が完成。

直島とからんで、ここもベネッセの福武さんの資金が投入されている。
在る物は生かして、というのが福武さんの理念だとレセプションルームに説明書きが。
確かに遺構は壊さずに整備するだけに留まり、修繕材料も島の花崗岩とコールテン鋼を使って馴染ませていた。
建物も空地に作り、遺構の煙突や銅スラグ(カラミ煉瓦)の特性も素材として扱い、三分一博志さんが、空気の循環システムを使って新たな提案をしている。

柳さんの作品はもともと好きだし、犬島でのアート+建築の作品も、さすが!の出来映えで、この系統の作品はタネを明かしてしまうともったいないので書かないけど、産業遺構をどう扱うのかということに関して少し。

気になるのは「見られること」をどう扱うか。
まずその遺構を歴史的に、教育的に、まち興し的に、とかいろんな観点から残しておいたほうがよいね!という事になる。けど、テーマパークのようにその遺構を主役にした途端、抜け殻になって履き違えた感満載になってしまう、100%見られることだけ意識しちゃダメなのです(でもそういう施設、嫌いじゃないけど)。かといってコンバージョンしますよ!ってのも地震大国日本では、結果的には跡形をとどめられなくなったりするか、もしくは本当に外殻のみになったりする。
そういった意味からは、今回のプロジェクトは「見られること」の価値を分かりつつ、違う角度からの要素も加わっていた。
プロジェクトのHPにもリンクがあるように、エムシャーパークやガスワークスパークとかの考え方を参考にしている様子。でもまだアート頼みだけでは寂しいですが。

個人的にちょっと残念だったのはアート特有の削ぎ落としのなかで、削ぎ落とされてしまったのが銅の精錬所の機能や歴史についての説明だったこと。
その前日に三菱マテリアル直島精錬所のプラントツアーに参加して、新旧の銅精錬所を見比べていたせいか、物足りなかったのです。
現在の銅の電解技術とかすごく面白かったから、その技術が使われる前段階ならではの建物のかたちとか作業の流れとか、関連して分かるともっと楽しいはず!(あ、個人的興味すぎるか)

Photo_2

↑カラミ石を積み上げた壁、かわいいレンガ、たまらないテクスチャ

(注)そうだ、廃墟好きの方に関しては犬島はもう行かないほうが懸命かと。
写真禁止だし、あの整備され感はたぶん受け入れ難いのでは。


 

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コメント

犬シマ行ってきたのか、いいなあ。

>写真禁止だし、あの整備され感はたぶん受け入れ難いのでは。
そうなの?
整備された感は仕方が無いとしても、
シャシン禁止というのは、解せないなあ。

投稿: 百 | 2008.05.27 11:20

ねーほんとに。
写真禁止と、あと更に立入禁止の場所もできてしまった様子。
昔は煙突入り放題、子供の遊び場だったそう(島のおばちゃん談)

投稿: kimi | 2008.05.28 10:14

カーサにドバーと出てましたね。
さすがお目が早い
初の女性コンディショナーだけのコトはある
(上から目線)

投稿: バドン | 2008.06.12 16:53

そうですか、カーサ読んでみます。

上(東)からのご指摘ありがとうございます。
下(西)からのご忠告ですが、人名はコンディショニングのいろはですよ!

投稿: kimi | 2008.06.13 15:02

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