エタック カヌー で検索
「エタック カヌー って検索してみて」
スティックチャートのエントリに地図師の石川さんから頂いた、この暗号のようなコメントを実践。
そこから分かった事をまず。
エタックは特殊なカヌー航海術のことでした。
春日さんのサイトより抜粋
エタック航法では出発する島と目的の島とを結ぶ線からずれたところに見えない第三の島を想定する。これをエタック島と呼ぶ。エタック島にはプープナパナプ とは違い実在の島が選ばれる。また、島を出てから島が見えなくなるぎりぎりの距離を1エタックとする。これは通常18から20kmである。島から最初の1 エタックをエタキニ・ケンナという。ケンナは見えるを表す。次の1エタックをエタキニ・マーンと呼ぶ。マーンは生き物の意味である。この距離を越えると鳥 もいなくなることに由来する。ここから先はネメタオ、大洋とされる。
さて、船が1エタック進むごとに船から見たエタック島のある(はずの)位置は星座コンパス一つ分づつずれていく(これは絶対ではなく、エタック島の取り方 による。エタック島の設定方法に確たる法則は発見されていない)。この時エタック島は「這う」と表現される。
そしてこれが使われていたアウトリガー式カヌー(30人くらいいっぺんに乗れる)
スティックチャートの海図は、このエタック航法が使いこなせない若くて経験の浅い航海者用の教科書だということも判明!あぁすごい、地図もいらないんだ。
この航海術で200km先の海までちょっとタバコを買いに、なんてこともあったらしいです。
これぞ真の海の男。
それから、ご本人のエントリへ繋がった。 さすがです、地図博士過ぎます。
以下抜粋
野中健一編「野生のナヴィゲーション 民族誌から空間認知の科学へ」古今書院、2004
「海の民」のナビゲーションはちょっとすごい。周囲に島も何も見えない大洋上で、星座によって「方向」を把握しつつ、「エタック」という「見えない(想定された)島」を支点にした「仮想グリッド」に乗ってカヌーは進む。「移動するUCS」とでも言いましょうか。にわかには想像できないような「認知地図」。僕なんか、eTrexの電池が切れた時点で完全にロストして、その日のうちにサメの餌になるであろう。きっと、スリバチ学会長の皆川や、浅草キッドの水道橋博士は、この「エタック」が見えているんだろう。
昨日の段階では、スティックチャートだけで海が渡れるとはなんてすごい人間の能力、かっこいい補完関係って思っていたのが、本当はそんなの初心者レベルで、真の「海の民」はチャート無しで「仮想グリッド」を頭の中で作り上げていたとは!
想像を遥かに越えてました、至れり尽くせりのでか文字地図を頼りにしている私なんて、サメの餌にもならんです。ありがとうございます、本ぜひ読んでみます。
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コメント
よくわかりませんが、
ボクとか、バイク乗りの方のクオなんとかサンとかが、
GPSを持っているにも関わらず、
迷子になったり、いろいろするけど、
最終的には、ちゃんとシチリンに辿り着けるような
モノですかw?
チャート=GPS、
シチリン=エタック島なのか?
投稿: 百 | 2008.05.15 01:29
百のヒトとか、単車ノリのクオねぃさんが、GPSを見ながら迷うのは、ほんとーはエタックが見えているのに、よけーな機器や、地図に惑わされて迷うにチガイナイですよ(ФωФ)
投稿: RAID | 2008.05.15 22:04
よけーな機器や地図、あぁそうですね!
今の世の中は「至れりつくせりでかゆいとこまで手が届きすぎた結果」を見ているようですよ、ふー
投稿: kimi | 2008.05.17 23:39