« 『生活考察』vol.1&vol.2 | トップページ | 『建築としてのブックガイド』 »

2011.04.12

チンドン屋のこと、そして一ヶ月

20110409_91024_2

先週、密買東京にてチンドン屋の紹介をしました。

取材をしていたのは2月半ば、今思えばのんびりとした東京の冬空の下で、「懐かしい」イメージの音楽を聴いていたのだな、と。
震災前と後であらゆる事柄が頭で瞬時に区別されてしまう癖がつき、前をことさら感傷的に思ったりもします。その後に地続きであることを思い起こし、手動的な感覚で接続する。最近はそれをせっせと繰り返しています。

チンドン屋に関する体験は人によって様々だと思うのですが、そうそう簡単には忘れることができないインパクトを伴って残る、なんせ音や色がすごいのです。
私が初めて見たのは3年ほど前、大人になってから。高田馬場駅で買い物をしていたときに、音楽が聞こえてきてはっとし、店の外を通りかかった派手な服装の人々の後ろを思わず追いかけました。
そのときの感情が「懐かしい」でした、見たこともなかったくせに。
昔見た映画で、読んだ文章で、既視感(既聴感?)を、勝手に感じていたのかと。自分の記憶の捏造っぷりに混乱させられることしきりです。

その後チンドンあづまやの足立さんとお仕事をされた方と知り合ったので、「紹介してください!」とお願いし、今回の記事となりました。
そして震災直後の余震の続くなか、現実逃避しながら記事を書き、写真や動画を編集し、チンドンの音や色に没入していたことを、あれから一ヶ月が過ぎたいま振り返っています。

聞いたこともなかった「懐かしい」音楽。自分にとっては震災前と後をまたいで繋がっている音楽であり、これからも接続するときの種類不明な感情とともにこの懐かしさを連想するのかと思います。ごく私的に。

気持ちがまとまらないままですが、宣伝をすこし。
このような時期だからこそ、とか軽々しく言うつもりは無くて、ただ楽しいことがすこしずつ増えていったらいい、そのときにふとチンドン屋のことを思い出して、いつかなにかの機会に使ってもらうことができたらさいわいです。

 

|

« 『生活考察』vol.1&vol.2 | トップページ | 『建築としてのブックガイド』 »

コメント

この記事を読んで「懐かしい」と思いました。
私は子どもの頃チンドン屋さんが大好きでした。
自宅の裏が小さーい市場で、お菓子屋さん、肉屋さん、八百屋さん、魚屋さん、乾物屋さん、豆腐屋さん等が入っていました。
二ヶ月に一度くらいの大売出しの日は昼前くらいから幟旗がひらめいて音楽が鳴り出すのです。
それから練り歩き!独特の曲がりくねった歩き方!
実は私も約3年くらい前に高田馬場駅前でチンドン屋さんに遭遇。わあ懐かしいなーと後姿の写真を撮りました。
町と人とチンドン屋さん、全部が仲良く溶け込んだ風景は平和で温かいものですね。

投稿: くるみ | 2011.05.04 20:11

くるみさんもチンドン屋好きでしたか!
小さいときに経験したならきっと、なおのことですよね。家の裏に市場がある情景が浮かびます。素敵な場所だったんでしょうね。
このGW中にも原宿の交差点でチンドン屋さんと遭遇しましたよ。やっぱりとてもわくわくしました。
くるみさんのおっしゃるように、本当に、この先も仲良く溶け込んだ風景をもっとたくさんみたいですねー。

投稿: kimiko sugiura | 2011.05.06 10:03

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/174384/39598364

この記事へのトラックバック一覧です: チンドン屋のこと、そして一ヶ月:

« 『生活考察』vol.1&vol.2 | トップページ | 『建築としてのブックガイド』 »