ピロリ菌との蜜月
昨年末にピロリ菌を除去した。
きっかけは健康診断で引っかかったことから。専門医を紹介され、そこでこれまで私内に君臨する「胃の王様」にどれほど仕えてきたかを話しました。
そう、私のここ15年はずっと胃への配慮と共にあった。1ヶ月に2度ほど、胃が心臓のようにドクドクと脈打ち始め、じわじわと痛みがやってくる。胃の中身を消化するまでの4時間ほどは痛みが続き、薬も効かない。新たに食べ物を口に入れたらその分痛みは長引く──。
これが辛くて、初めの数年は胃腸科にせっせと通い、胃カメラを飲むも「慢性胃腸炎」という病名が下されるのみで有効な対処法も見つからなかった。怪しげな漢方薬にも手を出したけれど、気休めにしかならなかった。
けれども人は慣れるもの。月に数回レベルなこともあり、「胃の王様」に従ってやり過ごすようになっていく。痛くなったら食べ物ストップ、翌日はびくびくしながらあっさりしたものからスタート。そうして「食べたいものを食べる」ことを止め、「胃に優しそうなものを食べる」こと10数年、昨年まで過ごしてきた。
と、前置きが長くなったのですが……、そうです。ピロリ菌除去によって胃痛がなくなったのです!全くもって!
私の鬱屈とした「胃の王様」話を聞いた医者は、「ピロリ菌の可能性が高いですね。保険適用になったことだし、ここは一発、やっつけちゃいましょう!」と軽やかに言ってのけた。胃カメラを飲み、大量の抗生物質も一週間飲んだ。今年の2月に呼気検査をし、軽やかな医者からも「やっつけましたよ!」との朗報をいただいた。
除去から半年、今ではこれまでの胃痛の感覚を正確に思い出せないほど。これはたいへん幸せな日々です。ええ昼にカレーだって食べられます。ただ治らないのは「食べたいもの」への欲求が欠如したままなこと。ピロリ菌との蜜月が長かったせいか、無意識に食への欲求を避ける癖がなかなか抜けないままなのです。
個人的な経験談を書きたい気持ちが溢れ長くなりましたが、結局何が言いたいのかというと、ピロリ菌除去、胃に悩む方にたいへんお薦めです!
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